FAQ
製本するプリントデータの作り方
- Q. プリントのデータは普通のプリントをするときと同じでいいですか?
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A.
まず製本をするための位置を示すトンボが必要です。また、断裁のために写真を仕上がりサイズより大きく配置する「断ち落とし」の部分が必要です。その他ページ数や物件名などを余白部分に入れておくと便利です。当社では製本解説データに基本的なサイズの台紙データを用意していますので、参考にしてください。
製本に関すること
- Q. 製本するために適した印画紙や紙がありますか?
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A.
Aフジ、コダック、DNPの光沢、ラスター(微粒面)メタリックペーパーは基本的には問題ありません。インクジェット紙は写真用紙なら可能とは思いますが、多種多様な製品がありますので、テストが必要です。折った部分がひび割れやすいものがあります。
- Q. 印画紙を折った部分に薄く色がついてしまうのですが?
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A.
印画紙の白い部分(感光していない部分)を折るとマゼンタ層が薄く発色することがあるようです。印画紙の種類によって出やすいものと出にくいものがあるようです。折の部分が白くならないように、レイアウト等で工夫する方が良いようです。
- Q. インクジェット紙やオンデマンド紙でも製本できますか?
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A.
インクジェット紙は写真用紙なら可能とは思いますが、多様な製品がありますので、テストが必要です。折った部分がひび割れやすいものがあります。オンデマンド紙も基本的には問題ありませんが、オンデマンド印刷はフィルムラミネートが浮きやすいのでラミネート加工をする場合、注意が必要です。
- Q. プリントを筋押しするときに、絵柄面から押すか裏側から押すかどちらがよいですか?
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A.
印画紙にラミネート加工をした場合、裏側から筋を押して、表面に筋の凸が出るようにしてください。表面が凹の状態だとラミネートが浮いてくる恐れがあります。液体ラミネートやラミネート加工をしない場合はどちらでも差支えありません。
- Q. 製本をすると背の方から糊付けした部分がはがれてきてしまう
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A.
製本した後に背の補強が必要です。寒冷紗を貼るか背固め糊で固めます。特に中台紙(印画紙の間に挟んでいる厚紙やPS台紙)を背から少し内側に入れて背のふくらみを抑えている場合は、背固め糊で必ず固めてください。
表紙製作に関すること
- Q. 表紙を印画紙で作っているが、印画紙が厚いのできれいに折ることができない、表紙の周辺がボール紙から浮いてしまうが?
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A.
印画紙やインクジェット紙の写真用紙で作る場合、きれいに折り曲げるには厚すぎるので、表紙ボール紙からはみ出た部分の裏を薄くはぎ取ってしまいます。詳しい方法が製本マニュアルの表紙の作り方にありますので参考にしてください。また、インクジェット紙は薄口の写真用紙やプルーフペーパー等を使うと裏をはぎ取らなくても作ることができます。
その場合でも、ボール紙に沿って、カッターなどで折り筋を付けることによって、周辺の浮きを防ぎます。 - Q. 綿入れ表紙(クッション入り)はどのように作るのですか?
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A.
綿入れは表紙のボール紙と薄いボール紙をセットにして、その間に段ボール紙を入れる方法が一般的です。その時に注意をすることは、段ボールは初めから挟んで作るのではなく、表紙を作った後から間に差し込むことです。綿入れ用の材料は当社でも販売しています。詳しい作り方はこちらをご覧ください。
- Q. イチョウ(背の両側の溝)の幅は何ミリが良いですか?
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A.
特に決まりはありません。10㎜から14㎜程度が多いと思いますが、アルバムの厚さ、表紙ボール紙の厚さ、製本形態などで変わってきます。特に厚いアルバムの場合、イチョウが狭いと本が180度開かなくなります。
- Q. 印画紙を使って表紙を作っているが、背側の溝の部分(イチョウ)で表紙のラミネートが浮いてしまう。防止策がありますか?
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A.
コールドラミネートフィルムの場合、粘着力が弱い場合、そのままではラミネートが浮いてきてしまうことが多いです。ラミネート後、パウチラミネーター等で熱をかけると接着力が増します。また、当社のM#3、6、10のラミネートは粘着力を強化しています。アクリルフィルムラミ(PET)は伸縮がないので表紙には不向きです。
印画紙よりもインクジェット紙はラミネートフィルムが剥がれにくいですが、濃い色がついているところ(インク料が多い部分)は接着しにくいので注意が必要です。
ホットラミネートはコールドラミネートより浮きにくいですが、浮く場合は接着力の強いホットラミネートフィルムがあるので、材料を見直すことをお勧めします。
ラミネートについて
- Q. ラミネート加工をするときに、ゴミ、ほこりを巻き込んで、ロスが多いのだか解決策は?
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A.
まず作業環境、作業の服装、プリント上のゴミ除去の3点をチェックすることです。
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作業環境
掃除をしてゴミを取り除く。エアコン、空気清浄器など空気の対流する機器はオフにする。
静電気が多い場合は静電気防止グッズを利用する。 -
服装
セーター等毛羽たつ生地の服装は避ける。ナイロンの上着等で袖口を締める。 -
プリント上のゴミ除去
プリントの保管に気をつけてなるべくゴミがつかないように、袋や紙に包んで保管する。
ごみ取りローラーを利用してゴミ除去する。プリント上を拭く場合は、なるべくクリーニングペーパーなどの紙粉がでないものを使用する。
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作業環境
- Q. ラミネートに気泡が入ってしまうがなぜでしょうか?
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A.
大きな気泡が入る場合は、フィルムが歪んでローラーに入ってしまうことで気泡ができてしまいます。フィルムを逆方向に常に軽く引っ張り、フィルムが弛まないようにします。
塩ビ(PVC)のマットラミネート、(当社製品ではMRSとM#3)で細かい気泡が全体に入る場合、ラミネート機ローラーの圧力不足か、ローラーの硬度が柔らかすぎることが考えられます。気泡の入った写真をもう一度圧力を強めたローラーに通すか、熱をかけることのできるラミネート機で、50度から80度程度の熱をかければ気泡は消えます。